沖縄は青くてきれいな海や、自然を感じられるたくさんの場所があることで知られており、多くの観光客が訪れます。
しかし近年、こういった自然が危機的な状況にあり、取り組むべき環境問題があります。
ここでは、沖縄で起こっている環境問題と石垣島の海の現状をご紹介します。
赤土の流出は、土壌や陸の地形・降雨・海の地形などの自然条件だけでなく、 開発工事のような人間活動が加わることによって発生しやすくなります。
(海ごみ15 沖縄県より)
沖縄の生態系に関する主な問題に、外来種の侵入があります。近年外来種が増え始め、 もともと生息・生育する動植物や生態系への影響が懸念されています。
加えて、国内外来種(国内の他地域から人為的に持ち込まれた動植物)の生息域の拡大や繁茂などによる影響も懸念されているのです。
たとえば、沖縄の人造湖ではボタンウキクサやホテイアオイなど、 干潟では本来離島にしか生息しないヒルギダマシの繁茂や分布域の拡大に伴い、 生態系への影響や水質などの環境悪化を引き起こしています。
1990年代に入ってしばらくはオニヒトデが減少し、サンゴが回復する兆しが見られましたが、 1990年代末から再びオニヒトデが増加し、食害による被害が見られました。
オニヒトデが大量発生した原因は明らかになっていません。
しかし、自然に発生したという推測のほか、人為的な要因で沿岸域に流出した過剰な栄養塩(生物の生命を維持するうえで必要な主要元素)が、 オニヒトデ幼生のエサとなる植物プランクトンを増やし、その結果大量発生につながったという推測があります。
地球温暖化の影響により海水温が上昇すると、サンゴと共生する褐虫藻とよばれる藻類が体内から喪失します。 その結果、サンゴが透けて白く見える「サンゴの白化現象」が起こります。
この状態が長く続くと、サンゴは褐虫藻から栄養を受け取れずに死滅してしまうのです。サンゴの白化は高水温が主な原因ですが、 低塩分や紫外線、強い光や低水温などのストレスも原因になることがあります。
サンゴが減少すると生態系が崩れ、こういったさまざまな恩恵を受けられなくなってしまいます。
(国際サンゴ礁年2018 環境省より)
沖縄の自然は、そこに暮らす人々や観光客にとって大切なものです。
しかし、豊かな自然は現在危機的な状況に置かれています。 沖縄の環境問題を悪化させずに解決するため、普段の暮らしのなかで私たちができることを考えなくてはなりません。